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ひと昔前までは三角屋根やトタン屋根が当たり前でしたが、昨今では札幌や旭川などの都市部において、フラットな形の無落雪屋根の家が多く見られるようになってきました。
これから家づくりをはじめる方の中にも、無落雪屋根を検討されているという人もいらっしゃるのではないでしょうか。そこでここでは、無落雪屋根が誕生した背景や、3つある種類とそれぞれのメリットやデメリットをご紹介します。
無落雪屋根は、北海道をはじめとする寒冷地の住宅でよく見られる設備です。しかし従来は、豪雪地域の住まいといえば雪が落ちやすい三角屋根や、カクカクと傾斜が施されたマンサード屋根が主流だったと言います。
ただ、都市化が進み家同士の距離が近くなると、落ちた雪が隣家に影響を与えてしまうという問題が発生。また屋根に上がって雪おろしをする際の事故や、落雪によるトラブルなどが多く見られたことから、屋根から雪を落とさずに無理なく処理できる無落雪屋根が広まったとのことです。
このように、雪国ならではの事情から誕生した無落雪屋根。形状によって3つの種類が存在するため、それぞれの特徴やメリット、デメリットも押さえておきましょう。
勾配屋根方式は、屋根に傾斜を与えて一般的には横桟(よこざん)という雪止めを取り付けるもの。雨漏りの心配がなく、雨水も自然と流れ落ちるので屋根の耐久性が高まるのがメリットです。
また、雪が落ちにくい(自然に溶けるまで留まる)ため屋根の下への影響が少ないのも魅力ですが、いっぽうで勾配の角度が激しすぎると耐風性が弱まる傾向も。
平屋根や陸(ろく)屋根とも呼ばれるフラットルーフ方式。屋根全体を平たんに仕上げ、傾斜がないのが特徴です。
こちらも雪が落ちにくいので下への影響は少ないですが、実際には程よく勾配があるので、雨水や雪が溶けた後の水は自然と流れます。屋根のメンテナンスもしやすく、平であるがゆえに太陽光発電の設置にも適した形です。
ただし、天井と屋根が近いために夏場は2階が暑くなりやすいというデメリットも。また、しっかり防水対策を行っておかないと、雨漏りのリスクがあるとも言われています。
一見フラットルーフ方式に似た形ですが、上から見ると屋根の中央がわずかにくぼみ、そこから雨水や雪どけ水が流れるという仕組みになっています。これが「スノーダクト」と呼ばれるシステムです。
手間なく雪や雨水を落とせるのがメリットですが、ダクトにゴミや枯れ葉が溜まりやすく、メンテナンスを怠ると雨漏りのリスクもあるという注意点も。
このように、無落雪屋根には形状ごとに特性が異なります。外観を左右するものでもあるので、デザインを含めしっかり吟味したいですね。